【 京都市、43億円の大損 】
- 2019.10.28
- ブログ
「総括質疑」というものが17、18日と京都市役所で行われました。
総括質疑というのは、市長や副市長に直接質疑や訴えができます。
市長や副市長とリアルタイムで議論ができる機会です。
17日、私も10分間の時間をいただき、
水道局の所管である伏見水環境センター拡張用地について質問いたしました。
この話は、市民の方々にあまり知らされていない京都市の大きな「損」の話です。
少し長くなりますが、、、
伏見水環境センター拡張用地取得から買い戻しまでの経緯をご説明いたします。
この拡張用地は、市街化の進展に伴う流入汚水量の増加や施設の改築、更新及び高度処理化に備えたこと、また将来的に地価の高騰が予想されたことから、京都市土地開発公社を活用し、平成5年度から6年度にかけて、先行取得されたものです。しかし、市街化の遅れ、節水型社会の定着によって、流入汚水量は増加しておらず、既存の施設において処理能力が確保できていることから、拡張用地における施設整備には至らず、今日まで土地開発公社において保持されてきました。
そして、この度、もし急速に市街化し流入汚水量が増加したとしても、現在使用している用地内で必要な処理能力を保持していくことが、技術的に可能となってきたため、拡張用地は不要と判断し買い戻すこととなりました。
ここまでが買い戻しまでの経緯の話です。
現在、この用地を土地開発公社から買い戻すための費用、これは50億円となっております。
しかし、こちらの用地、平成5年から6年にかけて取得された当時の価格は32億円でした。26年ほどの間に18億円も高くなっています。
なぜこんなにも買い戻し価格が膨れ上がってしまったのか?
これは金利負担と管理経費が長年積み重なった結果であります。
しかもです、32億円で取得し、50億円で買い戻さなければならない、この土地の現在の売却推定価格は、なんと7億円です。この結果、京都市は43億円という多大な損失になる見込みです。
京都市は、32億円かけて買わせたはいいが26年間何もせず、用地をそのままにしておいたせいで18億円もの無駄なお金が増え、しかも不要となり、もし売却した場合43億円もの損をするという事態となってしまいました。
これらの損失はすべて市民に重くのしかかります。
このツケはすべて市民が払わされるんです。
なぜもっと早く、この用地を不要だと判断できなかったのか?
なぜもっと早く、この用地を買い戻し売却ができなかったのか?
また、今回買い戻したとしてもその後の活用が決まっておりません。
一日寝かせば、その分また管理費用がかかかる
一年寝かせば、その分どんどん損をする。
そして、それらはまた全て市民の負担になる。
何よりも、早期に今後の計画を立てること。
それが、責任を取るということではないのか!
京都市においては、この問題について本当に真摯に受け止めていただきたい!
これらのことを強く訴えさせていただき、併せてこれからしっかりと取り組んでいってもらいたいということを要望いたしました。
・「伏見水環境保全センター」とは
水環境保全センターは生活排水などがそのまま川などに流れないように浄化処理するための施設です。伏見水環境保全センターは、京都市に4つある水環境保全センターのうちの1つです。
・「土地開発公社」とは
自治体が原則100%出資で立ち上げる組織です。
公共事業などに使う用地を自治体に代わって買い集めるのが仕事で、お金の出どころは借金です。土地開発公社は、金融機関から借金をして土地を買います。その土地を、自治体が後で土地開発公社から買い取ります。買い取った土地を、自治体は公共事業などに使います。
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